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第25回 総務・人事・経理Week 2026 バックオフィス現場インサイトレポート

更新日:2026年9月15日

本レポートでは、2026年6月17日(水)〜19日(金)に東京ビッグサイトで開催された「第25回 総務・人事・経理Week【東京|6月】」の来場者・出展社の動向や関心テーマ、会場で見られたソリューションをもとに、AI・DX活用、人的資本経営、BCP対策などの観点から、バックオフィス領域でいま求められている変化と、企業が対応すべき論点を整理します。

1.開催サマリー

本イベントには、働き方改革・HR・福利厚生・健康経営など、バックオフィスに関する幅広い製品・サービスが一堂に出展しました。

 開催日時

 2026年6月17日(水)~19日(金)

 開催場所

 東京ビッグサイト(東展示棟・南展示棟)

 出展社数

 559社

 セミナー概要

 総聴講者数 7,647名 総セッション数 104

 来場者数

 26,728名(3日間)

 構成展示会

 働き方改革 EXPO、HR EXPO、福利厚生 EXPO、健康経営 EXPO、
 会計・財務 EXPO、総務サービス EXPO、オフィス防災 EXPO、
 法務・コンプライアンス EXPO、ワークプレイス改革 EXPO

本イベントには、働き方改革・HR・福利厚生・健康経営など、バックオフィスに関する幅広い製品・サービスが一堂に出展しました。

開催日時

2026年6月17日(水)~19日(金)

開催場所

東京ビッグサイト(東展示棟・南展示棟)

出展社数

559社

セミナー概要

総聴講者数 7,647名 総セッション数 104

来場者数

26,728名(3日間)

構成展示会

働き方改革 EXPO、HR EXPO、福利厚生 EXPO、健康経営 EXPO、会計・財務 EXPO、総務サービス EXPO、オフィス防災 EXPO、法務・コンプライアンス EXPO、ワークプレイス改革 EXPO

2.バックオフィス業界における新サービス導入ニーズの実態

来場者の業種・職種・目的から、バックオフィスのなかでも、どのような分野や施策に興味が集まっているのかを考察しました。
 

来場目的は「情報収集」と「課題解決」が中心。対面相談が導入検討を後押し

来場目的(複数回答)は「業界のトレンドや最新動向を把握する」が71%で最多となり、次いで「課題解決のための出展社との対話(43%)」、「セミナーを通じた情報収集(35%)」となっています。

来場者からは、「ネットで各社にコンタクトするより展示会で一気に回る方が効率的」といった効率性を評価する声や、「実機の確認や対面での相談は、媒体では理解できない疑問を解消できる」といったリアルな体験を重視する意見が多く寄せられました。
 

AIが導くバックオフィスの変革

「生成AI活用・AIエージェントフェア」には、最新のAI技術を実務に取り入れようとする多くのバックオフィス担当者が来場し、大きな盛り上がりを見せました。

会場では、深刻な人手不足への対応や業務プロセスの自動化を支援する、「社内LLM」や「RAG」を活用した最新のAIエージェント技術が紹介されました。

また、日本マイクロソフトの西脇資哲氏が提唱する「生成AIが導く企業変革」の具体策、さらには(株)コンカーの橋本祥生氏による「経理財務を単なる処理部門から経営を支えるインサイト部門へ進化させる」ためのAI活用戦略といった先進的な知見が紹介され、来場者の注目を集めました。
 

「見て、触れて、比較する」体験が鍵。防災DXと新しい福利厚生への関心が高まる

「防災備蓄品ストリート」は、来場者の4人に1人が「最も印象に残った企画」として挙げるなど、大きな注目を集めました。BCP対策の強化を検討する担当者が集まり、非常食の試食や最新の防災DX製品を直接手に取って比較できる体験型展示が展開されました。

来場者からは、「現物の確認やリアルな対話を通じて、媒体だけでは分からない疑問を解消できた」といった声が寄せられました。出展者側も「既に導入を検討している目的意識の高い来場者が多く、途切れることなく商談が行われた」と手応えを語っています。

また、「福利厚生の新ジャンル発掘ひろば」では、従業員満足度を高める独創的なサービスが多数紹介されました。人材の定着や採用強化を目指す来場者にとって、「これまで知らなかったサービスに触れ、自社での取り組みの新たなヒントになった」と、現場の課題解決につながる製品・サービスを見つける貴重な機会となりました。最新技術と身近なアイデアが融合し、社員の安全とウェルビーイングを支えるバックオフィスの進化が、鮮明に表れたエリアだったといえます。
 

■来場者の声

来場者Aさん(防災用品 卸売業)

「取引先への挨拶と、新しい情報の収集を目的に来場しました。防災グッズは情報量が多く、顧客も「どれを選べばよいか分からない」という課題を抱えています。だからこそ、展示会で現物を見たり非常食を試食したりして、自分たちが本当に良いと思えるものを、自信を持って提案することを大切にしています。備蓄品をシステムで一元管理したい・入力作業を代行してほしいというニーズも増えており、その情報収集も行っています」

来場者Bさん(マーケティング支援会社)

「従業員が50名を超え、産業医の選任や健康管理ツールの導入が必要になったため、情報収集に来ました。各社のツールについて話を聞きましたが、機能面ではそれほど大きな違いはないと感じています。そのため、最終的なツールの導入の決め手は、自社の状況に合わせて伴走支援をしてくれる『サポート体制』や『コンサルティング力』になるだろうと考えています。そのような部分が展示会は直接感じられるのでありがたいです」

来場者Cさん(展示会ブースメーカー)

「出展している協力会社への挨拶と、他社製品の状況調査を兼ねて来場しました。展示会には、基本的に毎年来ています。自社は少人数体制のため、営業や施工担当の人手不足が課題です。業務効率化のヒントも探しています。システムを導入する際は、最先端の機能よりも『費用面』と『PCでの直感的な使いやすさ』を重視して検討するつもりです。最先端のものを導入しても、使う側が追いつかないと感じています。」
 

3.セミナー内容からみる市場変化

人事・総務・経理の幅広いニーズに応えるべく、さまざまな団体の協力のもと、セミナーや交流イベントが開催されました。中でも人気の高かったものから、バックオフィス業界におけるトレンドを考察します。
 

AI活用に加え、チームビルディングやマネジメントへの関心も高まる

ランキング1位・2位のセミナーからは、AIを単なる便利ツールとして捉えるのではなく、「個人と組織、情報のあり方をどう変えるか」「AI前提の経営へどうアップデートするか」が重要な論点になっていることがうかがえます。

多くの企業が深刻な人手不足という課題を抱えており、AIによる自動化で業務効率を上げることは大前提となっています。その上で、AIによって生まれた余力をいかに戦略的な付加価値へ転換するかという点に強い関心が寄せられています。

また、チームビルディングやフィードバックの技術といったマネジメント系セミナーの根強い人気は、AI時代だからこそ、土台となる「心理的安全」や「人間力」の重要性が増していることを示唆しています。

最新トレンドを追うだけでなく、それを使いこなす「自立型組織」をどうつくるか。変革を促すテクノロジーと、変わることのない人間中心のマネジメント、その両輪を統合する知見が得られる場として、本イベントは極めて重要な意義を持っていたといえます。
 

【注目トピック】日本マイクロソフトが提唱する「AIによる非同期・並列な仕事術」

中でも注目を集めたのが、日本マイクロソフト(株)西脇資哲氏による講演「生成AI時代に個人と組織、そして情報はどうあるべきか ~生成AIが導く企業変革の実現~」です。ポイントを3つに絞って紹介します。

■AI活用の法整備が進み、民間が置いていかれる事態に

2026年2月に「AI基本計画」が閣議決定されました。AIに関する初の国家戦略であり、これをもとにした補助金や助成金が利用できるようになっています。法律・法令・規則・ルールも緩和され、自治体や中央省庁でも、AI活用を推進する動きが進んでいます。補助金や助成金も活用しながら投資を進めることが、民間企業にとっても重要になっているといえます。「全員がAIを使うこと、これが大事」と西脇氏は指摘します。

■避けるべきなのに、シャドーAIの利用率は54%

機密データを扱うバックオフィスの社員が、会社が承認・管理していないAIで業務を行う「シャドーAI」は避ける必要があります。人事・給与・財務などの情報が漏洩するリスクに繋がるからです。シャドーAIの利用率は54%ともされており、西脇氏は「絶対に避けてください」と警鐘を鳴らしました。

■マイクロソフトが勧める「AIによる非同期・並列な仕事術」

すでに議事録の自動作成に取り組む企業は少なくありません。あわせて、無理に会議へ参加するのではなく、「後でAIに聞く」という非同期の働き方も推奨したいと西脇氏は述べました。手作業で行っていた資料作成やリサーチをAIに任せ、その間に他の業務を行う「並列」も重要です。非同期や並列によって、社員や社会に向き合う「よりよい仕事」に時間を当ててほしいと西脇氏は語りました。
 

4.ソリューションの導入は進んだ?商談動向 2026

実際に、商談はどの程度進展したのでしょうか。出展社の成約に向けた手ごたえの声や、来場者に行った満足度のアンケートをもとに、現在のバックオフィス領域における導入検討の深度を考察します。
 

目標達成度は8割超。「最新動向の把握」から「AI実装・戦略的バックオフィス」へ

来場者アンケートによる目標達成度を見ると、「完全に満足した」「非常に満足」と「ある程度満足した」の合計は、「以前から商談したいと考えていた企業と会う」が92%、「業務の課題解決のために多くの出展社と話す」が80%に達しました。

この高い数値は、バックオフィス市場では、単なるツールの「視察」にとどまらず、AIの具体的な「実装」など、実務的な解決策を前提とした商談が増えていることを示唆しています。実際、多くの出展社から「当日中に商談化できる可能性の高い企業に出会えた」や、「既に導入検討している来場者が多く、想定以上のリード獲得に繋がった」 との声が上がっています。

会場では、自社の業務プロセスをテクノロジーでどう変革するかといった、導入を前提とした一歩踏み込んだ議論が連日活発に展開されました。
 

出展社の声

A社(組織マネジメントツール提供会社)

「中小企業のマネジメント層を中心に、「人の課題」を抱える方が多く立ち寄ります。『人事部向け』と謳うよりも『人の課題をAIで解決します』と伝えた方が、より幅広い層に響くことがわかりました。展示会での対話を通じて、顧客のリアルな声をもとに、その場でのアピール方法だけでなく、社内に持ち帰ってマーケティングにも活かしています。」

B社(健康管理システム提供会社)

「システムのアップデートを機に、今回初めて出展しました。いままではセミナーでの集客がメインでしたが、お客様と直接話せる機会はいいですね。類似システムをすでに導入している企業様からも、痒いところに手が届く機能や既存ツールとの併用を提案し、好評を得ています。健康経営への投資について経営層の理解を得ることの難しさも、数百人規模の企業様とニーズがマッチしている点も実際に感じられてよかったです」

C社(経費精算・経理システム提供会社)

「経理に特化した展示会のため、明確な課題をお持ちのお客様が多い印象です。商談にもつながりやすく、毎回出展しており、今回も受注獲得を目標にしています。毎回出展しているとニーズの変化も感じており、「AI」をフックにしています。ただ、多くの企業がAIを打ち出しているため、機能そのものだけで差別化することは難しくなっています。AIに対する自社の考え方やビジョンを伝えることで、共感していただけるお客様との出会いを大切にしています。」
 

5.まとめ

本展の動向から、バックオフィス業界は単なる「効率化」を脱し、AIを実務に組み込む「実装」と「組織変革」のフェーズへ突入したといえます。背景には深刻な人手不足があり、バックオフィス部門を単なる「処理部門」から、経営判断を支える「インサイト部門」へと進化させる必要性が高まっています。

実際、来場者の71%がトレンド把握を目的としており、製造業やサービス業など幅広い業種から多くの担当者・意思決定層が来場しました。ニーズは「AIで何ができるか」から、「AIを前提に組織や意思決定をどう変えるか」という、経営の本質に関わる段階へ移行しつつあります。

こうしたニーズを受け、次回からは構成を刷新し、「バックオフィスAIエージェント EXPO」を新設します。テクノロジーと人間力を融合し、バックオフィスが経営の戦略拠点へと進化するためのプラットフォームとして、本展の役割はさらに重要性を増しています。
 

総務・人事・経理 Week

【開催スケジュール】

■ 総務・人事・経理Week【東京|9月】
2026年9月16日(水)~18日(金) 東京ビッグサイト
東京展 公式HP>>

■ 総務・人事・経理 Week【大阪|11月】
2026年11月18日(水)~20日(金) インテックス大阪
関西展 公式HP>>

■ 総務・人事・経理Week【東京|5月】

2027年5月12日(水)~14日(金) 東京ビッグサイト
東京展 公式HP>>

■ 総務・人事・経理 Week【名古屋|7月】
2027年7月21日(水)~23日(金) ポートメッセなごや
名古屋展 公式HP>>